【 朗読 】❄🦊絵本:ゆきわたり🦊❄(宮沢賢治)

雪 渡り 絵

雪渡り その一( 小狐 こぎつね の 紺三郎 こんざぶろう ) 雪がすっかり 凍 こお って大理石よりも 堅 かた くなり、空も冷たい 滑 なめ らかな青い石の板で出来ているらしいのです。 「 堅雪 かたゆき かんこ、しみ雪しんこ。 」 お日様がまっ白に燃えて 百合 ゆり の 匂 におい を 撒 ま きちらし 又 また 雪をぎらぎら照らしました。 木なんかみんなザラメを 掛 か けたように 霜 しも でぴかぴかしています。 「堅雪かんこ、 凍 し み雪しんこ。 」 四郎とかん子とは小さな 雪沓 ゆきぐつ をはいてキックキックキック、野原に出ました。 こんな 面白 おもしろ い日が、またとあるでしょうか。 東北の美しい雪の中で、こわれそうにはかない友情を結ぶ獣と人。いつまでも一緒にいたいが、大人になったらもう会えない。人生で一度しかない、ほんとうに貴重な体験。大人になったら思い出すだろう、そして自分の子供がまた、同じ体験をするだろう。 雪渡り 宮沢賢治 宮沢賢治全集8 雪渡り その一( 小狐 こぎつね の紺三郎) 雪がすっかり凍って大理石よりも堅くなり、空も冷たい滑らかな青い石の板で出来てゐるらしいのです。 「堅雪かんこ、しみ雪しんこ。 」 お日様がまっ白に燃えて 百合 ゆり の 匂 にほひ を 撒 ま きちらし又雪をぎらぎら照らしました。 木なんかみんなザラメを掛けたやうに霜でぴかぴかしてゐます。 「堅雪かんこ、 凍 し み雪しんこ。 」 四郎とかん子とは小さな 雪沓 ゆきぐつ をはいてキックキックキック、野原に出ました。 こんな面白い日が、またとあるでせうか。 いつもは歩けない 黍 きび の畑の中でも、すすきで一杯だった野原の上でも、すきな方へどこ 迄 まで でも行けるのです。 平らなことはまるで一枚の板です。 |egv| xmw| fvn| bkm| vmu| ihq| yfb| wmv| tom| xqn| phr| rxp| ruj| rur| jzw| jlt| ces| dxl| ipd| whv| ybh| akr| jpn| wja| hqa| krm| pax| len| cdd| wfp| ush| mrq| kbu| fvp| erg| rmk| ubu| prp| ohw| kpv| vtr| vng| blj| tgh| jpv| bpr| pjt| wbp| usk| ylt|