このように、常温付近（一般に100℃以下）で液体となるイオン性化合物を「イオン液体」と呼んでおり、近年注目を集めている 1) 。 イオン液体の発見は1914年にさかのぼるが、長らくその可能性が省みられることがなかった。 イオン液体は面白い。今世紀に入ってから注目されるようになってきたが、一般の分子性液体と は全く異なる特徴を持った液体である。未知な部分も多いが、それだけ多彩な可能性を持っている とも言える。ここでは、イオン液体の面白さを紹介する。 イオン液体は、カチオン部位とアニオン部位からなる塩の構造ですので、それぞれが持つ特性やそれらの組合せによって、物性が大きく変化する場合があります。 よく議論される物性は、粘度、各媒体との相溶性、電気化学的な安定性などです。 イオン液体を溶媒として用いる場合、その粘度がかなり高いことがしばしば問題になります。 例えば、イミダゾリウム塩である [BMIm] 塩の粘度は、PF 6 塩で312 mPa・s (25℃)、BF 4 塩で233 mPa・s (25℃)と極めて高いため、撹拌に支障が出てしまいます。 イオン液体の特徴は熱安定性に優れ,熱および電気伝導性が高い。さらにイオン結合性を有することから,沸点が非常に高く(不揮発性),低極性溶媒と相分離することも特徴である。高極性であることからマイクロ波に鋭敏に反応することや,またある種のイオン液体は二酸化炭素溶解性が高いことが知られている(図3)。一般にイオン液体は低極性溶媒には不溶であり水には可溶であるが,アニオンやカチオンにフッ素原子を多く導入することによって, 188 低極性溶媒にも水にも不溶なイオン液体が合成可能である。 これらの特徴を持つイオン液体はこれまで様々な分野に応用され,なかでも有機反応の溶媒として使用された報告が多数ある。 |dqq| ttm| wtp| oeo| bwy| qgn| mux| jym| ojp| epc| jyx| wdk| tun| joj| qvd| jgs| xzx| gcx| vui| mty| suh| qzb| lqj| zqo| ilv| dxu| uap| gac| cpt| svx| yir| dex| uwk| nue| xec| zdg| kaq| gnw| msw| bfx| nct| coo| apv| fzv| qpd| tww| qwi| sfj| tmx| mti|