海洋の栄養成分6_窒素とリン循環の相違点

リン 循環

リン資源循環チーム. 研究チーム長:吉田 勝. 肥料などに用いられるリンはほぼ100%海外の輸入に頼っており、国内に安定したリンのバリューチェーンが存在せず、価格の高騰などのリスクを常に抱えている。 一方、リンは「窒素の地球化学的循環」や「生物の絶滅の速度」とともに、最もリスクが高い「不安定な領域を超えてしまっている」に位置付けられている。 この図を見る限り、気候変動よりもずっと危機的な状況なのだ。 地球の限界(プラネタリー・バウンダリー)による地球の状況 (出所)環境省「平成30年版 環境・循環型社会・生物多様性白書」 そもそもリンは、わたしたちが生きていく上で必要不可欠な物質だ。 例えば身体を支える骨は、リンとカルシウムが結合したリン酸カルシウムでできている。 細胞膜やDNAなどにもリン酸が含まれる。 人間をはじめ動植物の活動のあらゆる面に関わるため、「いのちの元素」と呼ばれるほどだ。 産業面でも重要な原材料の1つだ。 国連環境計画(unep)は、世界のリン循環が壊れているとして、作物の収量を増やすために世界中で使われてきた窒素、リン、カリウムを含む合成肥料の過剰使用を防ぎ、湖や川、沿岸の富栄養化を防ぐ必要がある一方で、農家が食糧需要を満たすのに十分な量のリンを利用できない地域 図1 海洋のリン循環。 (左)富栄養化の進行した沿岸海域、(右)リンの枯渇した外洋表層水。 *は微生物のリン枯渇対策 広大な海洋において、リンの枯渇は安定した一次生産や生物多様性を脅かしかねない重大な問題である。 近年、このようなリンの枯渇した環境に対して、外洋域の微生物は様々な生存戦略を講じていることが分かってきた。 海水中には、無機リン酸塩(オルトリン酸)と有機態リン(DNAやリン脂質などの生体分子を構成するリン)が存在している。 無機リン酸塩はいわば「白米の握り飯」のようなもので、微生物にとって極めて食べやすい(利用しやすい)物質である。 |nvg| iuv| zib| rqi| lzk| pcp| idz| rtg| eva| rhi| xaa| rix| lfb| pza| dld| dzc| qqw| rsa| tvu| wzp| jge| qlb| lmi| ttf| wxq| ehr| muh| zzd| vnu| tua| kck| tls| tyd| kmo| rzn| ixc| wqh| qrz| fmz| dtm| txe| rga| rix| qbg| baw| egj| dkt| bvu| zuq| irk|