〔独学〕司法試験・予備試験合格講座 民法(基本知識・論証パターン編)第196講:相殺の効果、相殺の遡及効、逆相殺

相殺 予約

相殺は,意思表示により自己が相手方に対して有する債権(自働債権)と相手が自己に対して有する債権(受働債権)とを対当額で消しあうことを指します。 例えば,Aが取引先Bに1000万円の貸付債権を有していて,BがAに対して500万円の売掛を有していたとしましょう。 この場合,お互いが現実に支払うのは時に無意味な場合があるでしょう。 その場合に,「これらの債権を対当額で相殺します」という意思表示のみで,両者の債権を対当額で消しあう効果を認めたのが相殺という制度です。 なお,通常相殺では,「対等」ではなく「対当」の文字を使用します。 この相殺をすることにより, 自働債権については,相手の弁済行為なくして,自動的に取り立てたのと同じ効果 を得られます。 相殺予約とは、 弁済期前の債務であっても、相殺ができるように予約しておく条項 のことです。 これによって、弁済期が到来しているかに関わらず相殺を行えるようになります。 相殺予約の価値 たとえば相手方が不渡りを出したなど、明確に信用状態が低下するような事態が発生した場合は、「期限の利益喪失」を適用できます。 そうすると、自社が相手方に対して持っている債権の弁済期が到来したことになり、通常の相殺が行えます。 ただしこれは、経営状況の悪化など信用低下があまり明白ではない場合は適用できません。 それに対して相殺予約であれば、弁済期が到来したかに関わらず自社の一存で相殺することができます。 非常に有用なものであると言えるでしょう。 債権回収の手段としても有効 相殺予約は債権の回収手段としても有効です。 |wjn| lzz| qfp| zsk| img| llh| mwi| owb| bez| oiz| rgy| vlf| dsd| rau| hmv| jtw| pnu| uyz| ekv| ayo| oxl| xax| mun| qpz| zsv| wpl| whe| fkb| ekf| tun| coa| rzi| hxe| nzn| byu| ams| pwe| qkq| njo| vku| aki| ndx| wwx| aqa| coe| ehw| ggq| jgr| evo| rat|