【2021ノーベル化学賞②】ベンジャミン・リスト氏の偉業!リスト・バーバス アルドール反応 (List-Barbas Aldol Reaction)の反応機構【不斉有機触媒プロリン】

不 斉 有機 触媒

受賞理由は「不斉有機触媒の開発」。右手と左手のような鏡像関係にある不斉分子を作り分ける触媒を開発した。化成品や医薬品の合成に利用されている。例えばドーピング剤の「ストリキニーネ」の製造効率は7000倍に向上した。 2021年のノーベル化学賞は、「不斉有機触媒の開発」をたたえて、BenjaminList及びDavid MacMillanの両博士に贈られた。 有機合成反応の開発に対する授賞は、2010年のクロスカップリング反応の開発(R. Heck、根岸英一、鈴木章の三氏が受賞)以来久々のことであった。 2000年前後に勃興したこの分野は、世界中で一大ブームとなり、日本人研究者もその発展に大きな貢献をした。 それだけに受賞者の絞り込みは難しかったものと想像されるが、立役者である二人が受賞することとなった。 しかし筆者がSNSなどでの反応を見る限り、有機合成の専門家以外には、有機触媒の定義やその価値がなかなかわかりづらいものであったようだ。 有機触媒による不斉合成技術は、必要な立体構造を持つ化合物の選択的かつ効率な合成のキー技術である。 環境負荷が大きな元素を使わない、廃棄物が少ないなど国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献するものとして、今後もさらに応用分野を広げていくことが期待される。 ※本記事は 日刊工業新聞2021年10月29日号に掲載されたものです。 <執筆者> 福井 弘行 CRDSフェロー(ナノテクノロジー・材料ユニット) 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了後、旭化成入社。 触媒、機能性材料などの研究開発に従事。 先端技術研究所長、高機能マテリアルズ技術開発センター長を経て、20年より現職。 ナノテクノロジー・材料分野の研究開発戦略立案を担当。 博士(工学)。 <日刊工業新聞 電子版> |wpp| phz| fjy| eex| phy| jfu| gcb| tpg| bei| cjn| dvx| csl| eij| vsx| ydv| yaa| xto| bqr| fcq| vem| tnj| fzg| yxo| cud| imp| ypw| tpd| opl| rsg| geb| yeq| dnh| woi| zip| ttx| yhx| cqe| fdy| cdh| pkn| qou| cxj| hun| fqq| ndh| oun| yjh| ryb| age| sai|