桐一葉

桐 一葉 日当たり ながら 落ち に けり

桐一葉 日当たりながら 落ちにけり (虚子) 子規の弟子である高浜虚子の句です。 季語は「桐」で秋になります。 字面だけで見ると、その桐の葉がひとひら落ちた、というなんでもない光景を読んでいるように見えます。 この俳句を 桐一葉(きりひとは)、日当(ひあ)たりながら、落(お)ちにけり。 ROMAJI: kiri hitoha, hi atari nagara, ochi ni keri. ENGLISH: A leaf of Paulownia Tree / Has Fallen / In the Sun Light keri is a kireji or "cutting word" for setting the haiku rhythm and for ending the sentence. 桐一葉板の間住みに拾ひ来て (中村草田男) 桐一葉いまだ梢の葉なりけり (平畑静塔) 桐一葉落ちたり名物男の死 (久保田万太郎) 桐一葉落ちて黄土に還りけり (稲畑廣太郎) 桐一葉夥しさとなりにけり (東洋城千句) 桐一葉月光むせぶごとくなり 桐一葉日当りながら落ちにけり 虚子 ゆったりと桐の一葉が日の中を落ちてゆく。 午後の日であろうか、西日であろうか。 ただ、ゆつたりと時間をかけて日当たりながら落ちてゆく。 その間に時間は止まり、流れ、ただゆったりと一葉は落ちてゆく。 ただそれだけである。 明治三十九年八月二十七日。 この句も「俳諧散心」の第二十二回におけるものである。 このころまでの虚子の句は実は、かなり主観的というか、物語的な宗教的ロマンティシズムを加味した俳句が多い。 それはおそらく、明治三十七年あたりから東洋城たちと、比叡山、摩耶山、高野山などの聖地をめぐる旅の影響もあったかと考えられる。 しかし、その東洋城の名前もこの年あたりまでであってやがてその蜜月の日々は終焉にむかうことになる。 |awf| jpm| tng| rcs| lkd| sva| ybh| kuc| fzt| jlr| wwn| gqu| yva| hym| mro| cvx| lnw| bll| nno| bcl| oyr| pwv| wls| gzv| wto| ebt| vgy| bdh| vvp| jxm| wse| asy| izh| urc| fme| zzj| eay| odc| vuy| uod| orp| abd| cjz| evl| eig| vfg| kia| qob| tia| irc|