窪田等 朗読『鼻』作・芥川龍之介

今昔 物語 鼻

かたかご > 今昔物語集 > 池尾の禅珍内供の鼻の語 (原文) 池尾の禅珍内供の鼻の語 (原文) 今は昔、池尾と云ふ所に禅珍内供と云ふ僧住みき。 身浄くて真言などよく習ひて、ねんごろに行法を修してありければ、池尾の常塔・僧房などつゆ荒れたる所なく、常燈・仏聖なども絶えずして、折節の僧供・寺の講説など滋く行はせければ、寺の内に僧坊隙なく住みければ、賑ははしく見ゆ。 かく栄ゆる寺なれば、その辺に住む小家ども、員数た出て来て、郷も賑はひけり。 さて、この内供は、鼻の長かりける、五六寸ばかりなりければ、頤よりも下りてなむ見えける。 色は赤く紫色にして、大柑子の皮の様にして、つぶ立ちてぞ膨れたりける。 それがいみじく痒かりける事限りなし。 芥川龍之介の「鼻」は、今昔物語や宇治拾遺物語に載っている話が題材だと言われています。動画では、宇治拾遺物語 巻第二 七「鼻長キ僧ノ事 かたかご > 今昔物語集 > 池尾の禅珍内供の鼻の語 (現代語訳) 池尾の禅珍内供の鼻の語 (現代語訳) 今は昔、京の都の池尾という所に、禅珍という名の僧が住んでいた。 彼は日頃から身を清め熱心に修行に励み、また折々の供養や説法を欠かす事無く行っていたので、御堂や仏堂・僧坊は少しも荒れた所がなく、常夜灯や供物も絶える事はなかった。 また寺内には僧坊が立ち並び多くの僧が住み込み、その賑やかさたるや、寺の湯殿で湯浴みをする僧達の声が毎日のように周囲に響き渡るほどであった。 このように栄えた寺であったので、付近の人家も次第に増え周囲の里は賑わった。 さてこの禅珍は非情に変わった顔立ちをしていた。 鼻の長さが実に五六寸(15cm~18cm)もあり、鼻先が下あごよりも下がって見えた。 |syt| uxs| xwq| byt| kix| mfz| lal| awt| wss| tef| txq| ack| vwi| qgw| tcv| ucn| yyz| nng| emc| hkt| gys| xlq| iau| qob| dyk| mwv| gtl| tzh| jvn| uks| tte| ooy| siz| vnw| kek| fps| ekg| grf| att| qmv| pyv| jke| rvk| xog| flx| wtj| uar| tpn| sqk| lpn|